宮崎県立芸術劇場「三文オペラ」 のその後
公開日: 2016年3月7日月曜日
上演当日に突如公演中止となったことで大きな話題になった宮崎県立芸術劇場「三文オペラ」ですが、その後動きがあったようです。2016/03/05「三文オペラ」公演中止後の対応についてのご報告
http://www.miyazaki-ac.jp/index.php?active_action=journal_view_main_detail&post_id=609&comment_flag=1&block_id=522&page_id=0
「同楽譜通りの編成で生演奏を行う」という契約条項の違反が問題になったということです。具体的には同一性保持権の侵害ということでしょうか。
何はともあれ、それが条件として盛り込まれた契約書を締結したのであれば、宮崎県立芸術劇場がそれを変える(破る?)前提で制作を続け、許可が下りないまま初日を迎えたということであれば、その対応はどうなんだろうと思ってしまう。
そもそも、質問書にもある通り「三文オペラ」の著作権は日本国内では消滅しており、ズールカンプ社に許可を取り付ける必要があったのだろうか?という疑問がある。担当者が著作権事務所に丸投げして調べもしなかった?あるいは、ドイツと日本の著作権の期間の違いに配慮した?
同一性保持権は著作人格権だけど、ズールカンプ社が著作権を保持しているとしても、同一性保持権の侵害を主張できるもんなのかな。仮にダマテンで公演打って訴えられたら負けるもんなんだろうか。
質問状の内容について
第1点、出てくるJASRACは関係ないのではないだろうか。あと、契約違反をおかしたのは事実なのだからそれをとやかく言うべきではないと思った。
第2点、たしかに酒井著作権事務所が「ブレヒトは著作権切れてるよー」って言えばこんなことにはならなかったんじゃないかという気がする。とはいえ、ズールカンプがドイツ国内で著作権を持っているのなら、仲介を行ったのは責められるような行為でないし、宮崎県立芸術劇場側が無知を棚に上げて「教えてくれればよかったじゃない!」って拗ねてるような感じで、なんだかなぁという印象。
第3点、権利保持者が上演許可を求められたら、改変禁止という条件を出すことはおかしなことではないのでは。(演奏の完コピなんてできるのか?という疑問もあるけど)あと、その疑問があるとすれば、なぜ契約書を交わす前に交渉しなかったのか?
上演中止はかわいそうだなぁとは思うしスタッフの無念さには同情を禁じ得ないけど、印象としては宮崎県立芸術劇場の対応に問題があったんじゃないかと思わせる内容。涙目で愚痴ってる感じ?
なにより無念だったのはチケット買って期待してきた観客だと思うので「近いうちに上演を目指す」という言葉の通り、胸を張って上演できるよう頑張ってほしいなと思います。
舞台観に行って突然上演中止になったら残念だろうなー。
権利関係はややこしい。 宮崎県立芸術劇場が完全に善意だけだったかは私にはわからないけれども、人の権利で暴利を貪ろうとする輩だけを取り締まるようにしてもらえたらな。
0 件のコメント :
コメントを投稿