声と口角
公開日: 2017年9月25日月曜日 じぶん探求
口角を上げるということについての探求。発声法を謳った本に「いい声は口角を上げて出す」なんて書かれているのもよく目にする。いつだったか、会社の電話応対研修にやってきた講師も「口角を上げて、笑顔で『笑声』で話しましょう!」などとのたまい、張り付いたような嘘くさい声で話していて、会社の全員がこんな喋り方してたら間違いなく取引したくないな、と感じたことを思い出しつつ、改めて口角を上げるとは何を意味しているのか?少し考えてみた。
試しに口角を引き上げて声を出してみる。声の変化は確実にあり、音に明るさと確かさが現れる。確かに温かみや信頼性を得たい接客業の従事者には欲しい要素だ。ただし同じ音ばかり出していると作為が目につき、かえって胡散臭くなる。
口角を上げろ、という指導法は100%間違っており、このテクニックを接客に活かすとすれば自然と口角が上がるような、お客様に対して喜びをもって接する心を養うことが一番良いだろう。
なぜ口角を上げると音が変わるのだろう?
まず、口角を引き上げると、口の中の空間が広がる。それから、上の歯に被さっているものが離れていく。それにより、口の中と歯の共鳴を有効に使うことができる。それが口角を上げる効果なのではないかと思う。特に、歯という硬い部分の響きは重要な気がした。
ネット上では「口角を上げると軟口蓋が引き上げられるから共鳴腔が広がる」と書いている方がいたが、これはあまり信用していない。試しに口を開けて口角を動かしてみたが、口蓋垂(のどちんこ)は全く動いていなかったからだ。(推測だが、例えばあくびをした時は、口角の引き上げと喉の奥が開く動きが同時に起こることが多いので、そのような動きを口角の引き上げと表現しているのだろうか。)
口角を上げる力はどこから生まれるのか?
当然考えつくのは唇に付着して上側、外側に引っ張ることのできる筋肉だ。大頬骨筋、小頬骨筋、頬筋、笑筋あたりだろうか。
実際に口角を上げてみると、なぜか口角を外、上に引き上げると耳が同時に上に動く。
試しに唇を真上に引き上げると、耳は動かない。外、上に引き上げると、やはり耳が持ち上がる。
耳の上にある筋肉と言えば、上耳介筋、もしくは側頭筋?
試しに下顎を噛み締めて、側頭筋を働かせてみるが、耳は動かない。口角を外、上に引き上げるとどうしても耳が持ち上がる。口角を引き上げる動きに耳介筋が一緒に反応している?耳だけを持ち上げることはできなかった。耳の動きはよくわからない。他の人もそうなのだろうか?
画像をあげたかったが編集がうまくいかず挫折。
0 件のコメント :
コメントを投稿